歌を歌わない子ども|2017/06/07
はな音楽教室では、幼児教育の現場で働く幼稚園や保育園の先生に向けての
ピアノレッスンに、とても重きを置いています。
それは、子どもにとって0歳から6歳、とりわけ0歳から3歳の環境が、とても大切だということを
モンテッソーリ教育から、教えられるからです。
今、小規模保育園が増えて、私が子育てをした時代に比べると、本当に様変わりしてしまいました。
悪いように変わったと感じます。その中身については、また折に触れ、ブログに書いていきたいと
思っていますが、ここでは、幼児教育現場での音楽分野の指導が、園によってものすごく
差が出てきていることを痛感する毎日だということを、お伝えしたいです。
リトミックに来ている子どもから、その子が通っている幼稚園や保育園での音楽に対する
教育内容が、本当によく見えてきます。レッスンの中で新しい歌を教える時、少し私が歌うだけで、
音楽にあわせて首をうごかし、聴いた歌詞をすぐに歌おうとするのが、今までの子どもの様子でした。
最近では、園の生活の中で歌を歌うことがないというところが、出てきているようです。
それは、私が子どもに園で習ったお歌を教えてと、聞くと返ってくる答えからわかりますし、
レッスンの中で歌に対する興味、取り組み方を見ていると、わかります。
本来、この時期の子どもは、少しのメロディーでも、少しの音にでも反応し体を
動かし楽しもうとするものですが、歌嫌いと言いますか、歌えない子どもが出てきています。
幼稚園や保育園の先生自身が、ピアノを演奏できなかったら、積極的に音楽を毎日の保育の中に
取り入れようとは、思わないですね。でも、情緒豊かな子どもに育つには、やはり音楽はとても大切、
そのことは脳科学、教育、精神的な育ち・・・いろいろな分野で認められています。
「音楽は心と脳を育てていた」という吉井妙子さんがお書きになった本があります。
この本の帯に精神科医、名越康文先生が「音楽は情緒の土壌である。情緒は成長の土壌である。
成長は平和の土壌である。」と書いていらっしゃいます。
昨日、中学生が幼児を抱いて階段をあがり、二階から落としたという事件がありました。
なんという事件かと、心が痛みます。いじめ問題も減ることがありませんね。
音楽は今、直接、入試などに関係のない科目としてとらえられていますが、実はとても
大切なことだと、多くの方に認識していただきたいと思います。
人生の入り口である幼稚園、保育園の先生方、本当に仕事の量はたくさんあって大変だと思いますが、
是非、頑張ってピアノに向かってくださいね。
幼児教育のピアノコースのページはこちら