日本コダーイ協会全国大会に参加して|2014/08/16

台風の来ていた8月9,10日、家の近くの甲南女子大学で
コダーイ協会全国大会が開かれ、行ってきました。
コダーイとはコダーイ・ゾルターン、「音楽はみんなのために」その
趣意は世界平和の実現のためにという、とても素敵な考えのもとに
体系化された音楽教育の一つです。バルトークと同世代にハンガリーで
活躍なさいました。
コダーイとは、わらべうたという位の知識しかなかったのですが、
その音楽哲学の深さにびっくりしました。真の芸術性を身につける
ことは、よい人間性の土台となり、その人間性は芸術により育成される
というようなことを、一番はじめに基調講演で伺いました。
今、信じられないような悲惨な事件が、毎日のように報道されます。
殺人、誘拐、監禁、虐待・・・もっと芸術にふれることが多かったら
こんな悲しい事件は少ないと思います。
音楽は高校受験の筆記試験科目がなくなったとたんに、レッスンに
くる人が減りました。今、中学生の生徒がきていて、期末テスト前に
必ず、一緒に試験勉強をします。しかし、その時にいつも情けなく思う
ことがあります。こんなにお粗末な知識だけでいいのだろうか?
いくら世の中にでて、海外で仕事をするようになったとしても、自分の国の
音楽はおろか、一般常識として知っているだろうと思われる世界の音楽や
作曲家などについては、ほとんど知識がありません。
コダーイの集会には、教育関係の方が多くいらっしゃったように感じました。
配布されたものを読んでも、教育者として、または教育現場が本来担うべき
ことについてたくさん書かれてありました。しかし、現実には小学校で英語や
道徳の導入が検討されている今日、授業時間が削られる科目は音楽ではないか、
ますます子どもたちに生きる力と、音楽をする喜びと感動を与えることができなく
なる、その現実をどうとらえたらいいのかという苦悩も書かれてあります。
小学生のリコーダーのレッスンをして、私が感じたことをそのまま
文章にされていた件もありました。。
ピアノやお習字などは自分がこつこつと頑張って、何年も
かかって成果となります。1か月や2か月でなにも見えてきません。
続けるなかで、培う精神力、持続力がとても大切で、続けるうちに目に
見えない感性が養われることが、人として立派になると思うのです。
こつこつと努力できれば、きっと勉強も頑張れます。たくさんの生徒を
見てきましたので、自信をもって言い切れます。頑張りが目に見えてくる時まで
待ってやる、見守ってやる、そういう環境が最近の子ども達はなくなってしまい、
早くに自分はダメかなと思っているように、私は感じます。
子育ては、こどもが親になって子どもをしっかりと育てるのを見届けるまでだと
教わったことがあります。つまり、お母さん、お父さんからみれば、お孫さんが
しっかり育っているなあと感じるまで、ご自分の子育ては終わっていないという意味
です。どんなふうにお感じでしょうか?
堅苦しいことを書きましたが、本当に子どもたちを取り巻く環境は悲惨です。
悲鳴も上げられずにじっと耐えているか、諦めてしまっている・・・そんな
子どもの眼をみるのが、私は耐えられないと常に考えています。
 

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